Twitterで「正論は嫌われる」というツイートが流れてきました。
確かに、相手の気持ちを思いやらずに正しいことをぶつける行為は、誰が聞いても腹がたつものですし、正論を言うと嫌われてしまうということはとても共感します。
「正論は嫌われる」ではなく「嫌われる方法は正論を唱え続けること」という言葉も、同じことを言っているようで、
- 「正論は嫌われるから正論は言わないでおこう」
- 「あいつとは関わりたくないから正論を言い続けることにしよう」
2つの別の意図が表現できますね。
この話の流れでいくと、「正論は悪」という図式が目立つのですが、本当にそうなのでしょうか。
今回この記事では、私が思う正論についてまとめました。
秘書は相手に正論は言わない
以前、在宅秘書をしていた経験で言うと、クライアント様の意向を正論で批判することは絶対にありえません。
クライアント様が「こうしたい」と仰ったことは従うべきもので、仮に、明らかに誤解をしているとこちらが感じたときには、相手の機嫌を損ねずかつ軌道修正を図るべく、クライアント様にどのようにご理解を頂くか、相手に対する配慮に向き合う必要があります。
後輩秘書への教育に対しても、未熟な部分を指摘しなければならないことも出てきます。
その時も上記同様、ただ、間違っていることをストレートに指摘せず、なぜそのようなアクションを起こしたのか、別のアクションを提案して、こちらの方がクライアント様はもちろん、あなたにもメリットがある、等々、後輩に指摘する際にも配慮が求められます。
感情を前にした正論は不毛
つい最近の夫とこのようなやりとりがあったのですが、
今日は生理でおなかが痛いのと、低気圧のせいもあってだるくて動けないことを夫に話したんですね。
それで、ここのところ、夜遅くに寝たり、食事も規則正しく食べられていなかったこともあり、こんなに調子が悪いのは不摂生が続いたからなのかもしれないとも私は付け足して夫に話しました。
この、思ったことを何も考えずに言ってしまった瞬間、私はある心配に襲われました。
失言の多い夫なので、いつか娘が私と同じ症状に悩まされたときに、この人はきっと娘にこの「正論」をぶつけるだろうと想像してしまったのです。
(娘)が私みたく辛そうな時には「不摂生」「自己管理がなってない」なんて言ってはだめだからね。男が最もみたいなことを言っても嫌な気持ちになるだけだから。
そうしたら、夫は、夫は、こんなことを言いかえしてきたんです!!
もしそうなったとしても、不摂生や自己管理に関しては、それは親の責任でもあるよね。
…は?…え?何言ってんのこの人。
私はこれを言われてから頭が真っ白になってしまい、
ごめん、私が(夫)に理解してもらおうとしたのがバカでした。
と捨て台詞を吐いて、別室にこもって話を終わらせてしまいました。
ここまで読んでお気づきの方もいるかと思いますが、
そうです、私が先に正論をぶつけてブーメランが返ってきた。ただそれだけなんです。
私が夫に「~してはダメだからね」なんて、完全に煙たがられる正論ですよね。そして夫も私に「親が悪い」という正論で返す。こんなテンプレのようなやりとりはもうブログのネタに昇華させるしかないですよね(笑)
結局正論はダメなのか
ここまできて、正論はいいことがないという前提で話してきましたが、果たして正論は本当にダメなんでしょうか。
確かに、自分が正しいと思った意思や信念を、相手に配慮もせずにぶつけても、相手の心を動かすことはないでしょう。
だけど、自分がこう思っていることを理解してくれる人は必ずどこかにいるものです。
そのどこかの人を探すのに、SNSで発信したり、私がこのようにブログで表現したりすることで、共感してくれる誰かが必ずいます。
ですから、思ったことは言わない、という時代はもう古く、自分はこう思うんだという正論をどんどん発信していき、共感してくれる人を集めるべきなのです。
正論についてまとめ
ここまで正論について考えてみましたが、正論というのは良くも悪くも人の感情を揺さぶるものです。
正論を上手に利用して、人間力を鍛えられるのがベストだと結論づけたいと思います。
最後に、「効率よく嫌われる方法は正論を唱え続けること」というこの名言もある意味正論ですし、普段から正論ばかり言っていて既に嫌われている人がこれを聞いたら、正論を言う人はこの人が大嫌いになるんだろうなと思いました(笑)